居酒屋・カフェ・飲食店を開業する際に必ず直面する「スケルトン物件か居抜き物件か」という選択。この記事では両者の違い・メリット・デメリット・費用差を徹底比較し、あなたの状況に合った選択のポイントを解説します。
📋 この記事でわかること
スケルトンと居抜きとは?
スケルトン物件
スケルトン物件とは、内装・設備が何もない状態の物件のことです。コンクリートの躯体(骨格)だけが残った状態で引き渡されます。「居抜きゼロ」「スケルトン渡し」とも呼ばれます。
居抜き物件
居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装・設備・什器がそのまま残った状態の物件のことです。厨房設備・カウンター・空調設備などをそのまま活用できます。
メリット・デメリット比較
🏗️ スケルトン物件
メリット
- 自由にデザインできる
- ブランドイメージを1から作れる
- 設備を最新のものにできる
- 前テナントの痕跡がない
デメリット
- 工事費用が高い(居抜きの2〜3倍)
- 工期が長い(2〜3ヶ月)
- 開業までの家賃負担が大きい
- 設計・デザインの手間がかかる
🏪 居抜き物件
メリット
- 工事費用を大幅に抑えられる
- 工期が短い(2〜4週間)
- 開業までの期間が短縮できる
- 厨房設備をそのまま使える
デメリット
- デザインの自由度が低い
- 前テナントのイメージが残る
- 造作譲渡料が発生する場合がある
- 設備の老朽化リスクがある
費用の違い
東京都内・15坪の飲食店を想定した場合の費用比較です。
| 項目 | スケルトン | 居抜き(同業態) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 内装工事費 | 600〜900万円 | 150〜350万円 | 約400〜600万円 |
| 厨房設備費 | 100〜300万円 | 0〜50万円 | 約100〜250万円 |
| 造作譲渡料 | 0円 | 50〜200万円 | — |
| 工期 | 2〜3ヶ月 | 2〜4週間 | 約1〜2ヶ月短縮 |
| 工期中の家賃 | 30〜60万円 | 10〜20万円 | 約20〜40万円 |
| 合計(目安) | 730〜1,260万円 | 210〜620万円 | 約500〜700万円 |
💡 居抜きで500万円以上節約できる場合も
特に前テナントが同業態(居酒屋→居酒屋、カフェ→カフェ)の場合、厨房レイアウトや設備をそのまま活用できるため、工事費用を大幅に削減できます。
どちらを選ぶべきか
スケルトンを選ぶべき人
・強いブランドイメージを作りたい
・競合と差別化した独自の空間を作りたい
・資金が十分にある
・長期経営(10年以上)を前提にしている
居抜きを選ぶべき人
・初期費用をできるだけ抑えたい
・早く開業したい
・まず事業を始めてみたい
・前テナントの設備・レイアウトが自分の業態に合っている
🎯 結論:初めての出店なら居抜きが無難
初期投資を抑えてキャッシュを手元に残す方が、開業後の運転資金として重要です。スケルトンへのこだわりは2店舗目以降に持ち越すという選択肢もあります。
居抜き物件の確認ポイント
居抜き物件を検討する際は、以下の点を必ず確認してください。
| 確認項目 | 確認方法 | 重要度 |
|---|---|---|
| 厨房設備の状態・年式 | 実物確認・メーカー問い合わせ | ★★★ |
| 排水・給排水設備の状態 | 専門業者による確認 | ★★★ |
| 換気・ダクトの状態 | 清掃状況・風量確認 | ★★★ |
| 電気容量(アンペア数) | 電気設備図面確認 | ★★★ |
| 造作譲渡料の内訳 | 前テナントと交渉 | ★★☆ |
| 前テナントの閉店理由 | 不動産業者・周辺調査 | ★★☆ |
よくある質問
はい、交渉可能です。設備の老朽化・前テナントの撤退急ぎ度によっては大幅に値引きしてもらえるケースもあります。不動産業者を通じて交渉するのが一般的です。
はい、前テナントの許可は引き継げません。新たに飲食店営業許可を取得する必要があります。ただし居抜きで設備が基準を満たしていれば、申請はスムーズに進みます。
はい、スケルトン物件に設備を入れて「居抜き状態」にして次のテナントに売却することを「造作売却」と言います。退去時に設備を残すことで退去費用を抑えられる場合があります。
コメントを残す